本記事では、このように考えている人に向けて、「塾や予備校に通わずに志望校に合格することは可能か」を僕の実体験とともにまとめました。
周りの人が塾や予備校に通い出したり、そこで学んだことの話を耳したりすると、「自分も通った方がいいのかな」って焦ってしまいますよね。
僕も自称進学校に通っていて、多くのクラスメイトが塾に通っていたので、正直焦っていました。
しかし、実際には一度も塾や予備校に通うことなく、独学で受験勉強しました。
結果的には、ずっとE判定だった第1志望の名古屋大学経済学部に現役で合格することもできています。
本記事を最後まで読んでもらえば、あなた自身に塾や予備校が本当に必要なのか分かります。
ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
- 塾や予備校は合格に必要なのか
- 塾や予備校に通うメリット・デメリット
- どんな人が独学で合格できるのか
それでは早速いきましょう。
高校生はどれくらい塾や予備校に通っている?
まずは、どれくらいの高校生が塾や予備校に通っているのか、紹介します。
今回は、ベネッセ教育研究所の第4回学習基本調査報告書を参考にさせていただきました。
塾・予備校に通っている割合は?
まずは、塾・予備校に通っている生徒の割合からです。
こちらの表をご覧ください。
放課後や休日に塾や予備校に行っているか | ||||
偏差値 | 55~ | 50~55 | 45~50 | ~45 |
行っている | 39.1 | 23.6 | 22.8 | 12.6 |
行ってない | 55.2 | 68.6 | 66.6 | 72.3 |
無回答もありますが、この表からわかることは、①塾や予備校に通う人は半分もいない②偏差値が高いほど塾や予備校に通う生徒も増えるということです。
確かに僕が受験生の時も、これくらいの割合でした。
塾・予備校に通う目的は?
塾や予備校に通う生徒はみな同じ目的というわけではありません。
いくつかありますが目的は主に、進学か補習かです。
偏差値が低い場合は、まずは学校の授業についていく力や勉強習慣を身に付けるため。
偏差値が50以上の場合は、自分の志望校に合格するために塾や予備校を利用しているということです。
割合としては、進学塾が49.2%補習塾が40.1%です。
週に何日通っている?
最後は週に何日通っているかです。
こちらの表をご覧ください。
週に何日通っているか | ||||
偏差値 | 55~ | 50~55 | 45~50 | ~45 |
1日 | 21.5 | 33.6 | 27.4 | 30.6 |
2日 | 41.3 | 36.4 | 45.3 | 30.6 |
3日 | 18.1 | 14.5 | 15.8 | 23.5 |
4日 | 6.1 | 6.5 | 3.2 | 6.1 |
5日 | 4.0 | 3.7 | 3.2 | 3.1 |
6日 | 2.4 | 1.4 | 2.1 | 0.5 |
7日 | 3.9 | 0.9 | 1.1 | 2.6 |
どの偏差値層でも、週に2日が1番多いですね。
しかし、偏差値が上がるほど通塾の日数が増えるようです。
以上が、塾や予備校に通う高校生のデータです。
塾や予備校に通うメリットは?
では、次に塾や予備校に通うメリットについてまとめました。
こちらです。
塾や予備校のメリット
- モチベーションが維持しやすい
- テクニックや解法を教えてもらえる
- 勉強する習慣ができる
- ライバルが作りやすい
- 受験の最新情報を得やすい
- 学習スケジュールを立ててくれる
こういったメリットがあります。
勉強する習慣がないのであれば塾に通えば、強制的とはいえ勉強する時間は確保されます。
志望校が決まっている生徒なら、受験に特化して対策をしてもらえて、分からない問題でもすぐに質問して解決することができます。
塾のメリット・デメリットに関してはこちらの記事に詳しくまとめたので、参考にしてください。
➡【大学受験】塾には通う必要はあるのか?|メリット・デメリットから考えよう
塾や予備校に通わないと志望校合格は無理?
これだけ通うメリットがあると知ると、余計に不安になったかもしれません。
では、塾や予備校に通わないと受験は上手くいかないのでしょうか?
結論、通わなくても合格できます。
実際、僕は一度も塾や予備校に通わずに第1志望の名古屋大学に合格できました。
もちろん大変なこともあったです。
何回模試を受けてもE判定から変わらないと、焦ったり諦めた方がいいかなって悩んだりすることもたくさんありました。
そういう時に、支えとなる人や環境があったら心強いでしょう。
でも、自分で何をすべきか考え、努力すれば独学で志望校に合格することは可能です。
独学でどうやって頑張ればいいの?
では、塾や予備校に通わずにどうやって勉強すれば志望校に合格できるのか、解説していきます。
結論ですが、塾や予備校がやってくれることを自分でやればいいんです。
「は?」と思った人も多いと思うので、詳しく解説します。
塾や予備校に行けば、生徒の足りない部分を補ってくれます。
例えば以下の通り。
塾や予備校の役割
- モチベーション維持
- テクニックや解法
- 勉強の習慣化
- ライバルの存在
- 受験の最新情報
- スケジュール管理
- 苦手科目の克服
- 志望校対策
通うメリットでも挙げたように塾や予備校に通えば、自分でやるのが大変な部分をサポートしてくれます。
でも、これらを自分でやれるようにすれば、塾や予備校に頼らずともある程度の学力をつけることができるのです。
正直、簡単なことではありません。
しかし、決して不可能なことではないので、塾や予備校に通わずに独学で成績を上げて志望校合格を実現したい人は挑戦してみましょう。
もっと詳しい方法を解説します。
独学で頑張る生徒へ具体的な勉強法
では、独学で志望校に合格するための勉強法について解説します。
それがこちらの7つです。
具体的な勉強法
- 受験までの学習計画・目標を立てる
- 学校の授業を生かす
- 復習に力を
- 常に現状を把握する
- 苦手分野を放置しない
- 自分に合った参考書を選ぶ
- 志望大学の試験傾向を分析して対策する
順番に解説します。
独学で志望校に合格するための勉強法①:目標を決め学習計画を立てる
まずは、自分の受験の目標を決めてください。
人は目標がなければ力が出ません。
スポーツでも「〇秒を切る!」「ベスト8に残る!」など、目標があるからそれを目指して頑張れます。
受験勉強も同じで、明確な目標がなければやる気も出ないし、モチベーションも上がりません。
あなたの目標を明確にしてください。
「〇〇大学に合格する!」だけでもいいですが、もっと具体的に映像が浮かぶレベルまで決められるといいです。
各教科で何点を取るのか、合格してどんなことをしたいかなど、思わずにやけてしまうような目標が設定できたらばっちりです。
そこまでできたら、今のあなたの成績と見比べて、計画を立てていきましょう。
詳しい勉強計画の立て方はこちらにまとめたので、合わせて読んでみてください。
➡【やり方注意】勉強計画の立て方と5つのポイント|具体例あり
独学で志望校に合格するための勉強法②:学校の授業を生かす
2つ目が、学校の授業を生かすことです。
あなたは授業をどれくらい真剣に受けていますか?
先生の話を聞かず板書を写すだけになったり、眠っていたりしていませんか?
これでは、せっかくの授業を全く生かせていません。
僕も授業中は、眠りはしないものの、板書をノートに写すだけでした。
でも、これだと頭に何1つ残らないし、また1から自分でやらないといけなくなるんですよね。
それはめんどくさいし、時間の無駄です。
だから、授業は集中して受けてください。
その時間で全て覚えるくらいの姿勢が理想的です。
流れとしては、『先生の話を聞く→頭の中で整理する→整理できたらノートに書いてみる』です。
授業ノートの使い方はこちらの記事にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
➡【画像あり】授業ノートの取り方と7つのポイント
いつかやらないといけないならその瞬間にやってしまいましょう。
独学で志望校に合格するための勉強法③:復習に力を入れる
勉強では、予習よりも復習に力を入れてください。
復習は授業の内容を振り返ることもそうですが、自分の解いた問題の復習も大事です。
その中でも間違えた問題の復習は必ずやりましょう。
受験勉強は本番に向けて、自分の穴をできるだけ多く塞いでいくことが重要です。
間違えた問題を放置してしまうと、できないまま本番を迎えることになります。
もしその部分が出題されたら悔しいですよね。
だから、できなかった問題は『間違いノート』を作っていつでも解き直しができるようにしておきましょう。
人は何回も繰り返すことで記憶が定着し、知識が蓄積されます。
必ず復習をしましょう。
復習のタイミングについては、こちらの記事にまとめたので参考にしてください。
➡【知らなきゃ損】効果的な復習のタイミングとはいつ?
独学で志望校に合格するための勉強法④:とにかくアウトプット
勉強する時はとにかくアウトプットを増やしてください。
勉強を頑張っても成績が伸びない人の特徴として、アウトプット不足が挙げられます。
本を読んだり、ノートにまとめるのもいいですが、それはインプットなので、少し時間が経てば忘れてしまいます。
しかし、アウトプットをすることで頭をより使うので、忘れにくくなり、長期記憶として脳内に保存されます。
僕はとにかく「参考書を読む→目を瞑って自分の言葉で解説」を繰り返してました。
より詳しいアウトプット法はこちらの記事にまとめました。
➡効率的に成績を伸ばすために勉強で意識すべきたった1つのこと
とにかくアウトプットする機会を増やしてください。
割合としては、
-
- 1回目「インプット8:アウトプット2」
- 2回目「インプット6:アウトプット4」
- 3回目「インプット4:アウトプット6」
- 4回目「インプット2:アウトプット8」
このような感じです。
インプットなくしてアウトプットはできないので、習ったばかりの時はインプット優先して、徐々にアウトプットの割合を増やしていくといいです。
独学で志望校に合格するための勉強法⑤:苦手分野を放置しない
5つ目が苦手分野を放置しないことです。
独学の危険なことの1つが、自分で好きなことを勉強できることです。
すると自然と苦手教科から逃げて、得意な教科を勉強したくなります。
その気持ちは分かります。
できないのは辛いしストレスも溜まりますよね。
ですが、苦手科目にこそあなたの合格のチャンスがあるんです。
なぜなら、得意科目を伸ばすよりも、苦手科目を伸ばす方が圧倒的に効率がいいからです。
例えば、90点取れる得意科目と10点しか取れない苦手科目があったとします。
この時、得意科目をどれだけ頑張っても10点までしか点数を伸ばすことができません。
一方で苦手科目は90点も伸ばせる可能性があるのです。
苦手科目の1つのことを理解するだけで点数が上がる可能性があるということ。
苦手科目を逃げずに取り組めるかが、大きな鍵です。
独学で志望校に合格するための勉強法⑥:自分に合った教材を選ぶ
6つ目が、自分に合った教材を選ぶことです。
独学する時は、参考書や問題集などの教材選びも自分でやらなくてはなりません。
教材選びの1番のポイントは、「自分の今のレベルに合わせること」。
例えば、偏差値60の大学を目指している、現在偏差値40の生徒がいたとします。
この生徒がいきなり偏差値60の大学の過去問題集をやったらどうなるでしょうか。
分からないことだらけで何も身につきませんよね。
偏差値40なら、まずは基礎をやることから始めるべきです。
正しい教材を選ぶためには、自分の現状を把握することが大事です。
独学で志望校に合格するための勉強法⑦:志望校の試験傾向を分析して対策する
最後は、志望校試験傾向を分析して対策することです。
これは塾や予備校の得意分野ですが、独学でも十分にできることです。
ネットの情報でもいいし、自分で過去問を解いてみて分析するのもいいでしょう。
大学ごとに出題形式、配分、時間など違います。
志望校が決まっているのなら、早いうちに対策をしておくといいですね。
僕は分析して対策を練るのが好きだったので、気分転換としてやることができました。
がむしゃらに勉強しても非効率で結果に繋がりにくいですよ。
どんな人なら塾や予備校に通わずに志望校に合格できる?
塾や予備校に通わずに独学でどうやったら志望校に合格できるのか、解説をしました。
今紹介した7つのポイントを常に意識することができれば、成績は伸びていくこと間違いなしです。
では、どんな人だったら独学で成功するのか解説します。
残念ながらみんながみんな独学で上手くいけるわけではないです。
独学で志望校に合格できる人の人
- 正しい目標と計画を設定できる
- 自分の決まった勉強法がある
- 自分のすべきことが把握できている
- サボらずに勉強を継続できる
- 苦手なことも抵抗なく勉強できる
- 一人でもモチベーションが下がらない
こういった人なら、独学でも問題ありません。
逆に塾や予備校に通うことで成績が下がることもあり得ます。
独学で失敗する人
反対に独学で失敗する人の特徴がこちらです。
独学で失敗する人の特徴
- 目標や計画がないまま勉強している
- 自分のレベルが把握できない
- すぐにスマホを触ってしまう
- 勉強法が確立されていない
- 周りがいないとサボってしまう
- 勉強習慣がない
- 分析が苦手
- 行き詰まるとやる気がなくなる
こういう人は、独学すると失敗します。
独学はいい意味でも悪い意味でも自由です。好きなだけ勉強できる一方、好きなだけサボれます。
だから、「楽をしたい」という考えで独学をするのであれば、成績は下がっていきます。
受験は旅をイメージしてもらうとわかりやすいです。
あなた自身が車で、目的地が志望校合格だとします。
塾や予備校というのは、あなたに燃料を補給してくれたり、新しいパーツを取り付けてくれたり、効率よく目的地に到着できるように道案内をしてくれるサポーターの役割をしてくれます。
あなたはただ夢中で走ることだけに集中すればOKです。
一方で独学の場合はこれらを全て自分でやらないといけないのです。
その分大変なことも増えるし、不利なこともあるかもしれません。
でも、決してできないことではないし、僕以外にも独学で合格をしている人はたくさんいます。
自分を理解して、どうするべきか考えてみましょう。
自分に塾や予備校、家庭教師が必要だと思った人は、こちらの記事を参考にしてください。
➡高校生におすすめの塾・家庭教師
まとめ:決めるのは自分自身
さて、今回は「塾や予備校に通わずに志望校に合格することは可能か」というテーマでした。
結論ですが、塾や予備校なしでも志望校に合格可能です。
十分に通わずに独学で合格は実現できます。
大変なこともありますが、先生やクラスメイトもいて、孤独なわけではないので安心してください。
また周りが通っているとか全く関係ないです。
変に影響を受けすぎないようにしてくださいね。